「先生、この草はなんていう草?」「先生、この石は何岩ですか?」という無茶振り質問の一つに、「先生、あの鳥ってなぁに?」があります。

あー、先生、鳥がいる!あれ、なんていう鳥?

理科の先生なんだから、鳥の名前わかりますよね?

え?どこ?あ、あれ?あれね・・・
(わかるかー!)
勘弁してくれと思います。早く飛び去ってくれ(笑)
生物専門でもなければ鳥類専門でもない、ただの理科の先生がすべての生物の名前を知っているわけがないだろー!と言い返してやりたくなります。スズメ、カラス、それくらいにしてください。
でも、そんな中で分かりやすい鳥、メジロのお話です。雑学なので、得意になって話せます。
目の周りが白いメジロからできた言葉「目白押し」
メジロという鳥がいます。名前の通り、目の周りが白いので、そういう名前になったんだろうなとわかります。

目白押しっていう言葉があるよね。
あれは、メジロっていう鳥の名前からきてるんだよ。
「目白押し」
「目白押し」というのは、もともとは江戸時代の後期に子どもたちのあいだで流行した遊びだそうです。
やり方は、子どもたちが一列に並んで押しあい、はじき出された子が端に並んでまた押し合うというもの。
メジロは一つの枝に身を寄せ合って押し合う習性があり、これがもとになっています。喜遊笑覧(喜多村信節、1830年)という文献にあったそうです。
時代が変わって、明治の頃の「目白押し」は狭いところに窮屈に並ぶ様子を表すという意味になってきました。江戸時代の遊びから来ていると思えば、分かりますね。
最近では、「目白押し」というのは「イベント、新商品や観光スポットなどが色々たくさん集まっているようす」を意味する言葉になっています。ずいぶんと変わりましたね。広告に載せきれないとか、商品がありすぎて並べきれない、といったところでしょうか。
鳥の名前が遊びになって、今ではチラシに使われる言葉になっているなんて、不思議なものですね。

メジロも目を白黒させているでしょうね。
お後がよろしいようで。