公務員なら多くの人が経験している「服務の宣誓」について、年度の初めに確かめてみましょう。
えび先生、突然ですが質問です。
「服務の宣誓」って誰に対して行っていると思いますか?
え?「服務の宣誓」って、校長室でやったあれですよね?
校長先生に向かって言いましたけど。
確かに校長先生や市長(任命権者)に向かって宣誓することが多いですね。
地方公務員法
【服務上の義務】
31条 服務の宣誓
32条 法令等上司の職務上の命令に従う義務
35条 職務に専念する義務
【身分上の義務】
33条 信用失墜行為の禁止
34条 秘密を守る義務
36条 政治的行為の制限
37条 争議行為の禁止
38条 営利企業等の従事制限
「服務の宣誓」は教員(公務員)として新採用されたときや市町村を異動してきたときに行います。
市役所で市長や教育長に向かって宣誓したり、校長室で校長先生に向かって行ったりします。
人数が多いと代表で誰かがやったりしますが、いずれにせよ、この服務の宣誓は誰に対して行っているのか。そこを分かっておかないと意味がありません。
「服務の宣誓」は誰に対して行うのか。
新採用になったときや市町村を異動してくると「服務の宣誓」を行います。
これは、地方公務員法 第31条(服務の宣誓)があるからです。採用試験でがんばって覚えましたね。
では、宣誓は誰に向かってしているのでしょうか。国民ですか?保護者ですか?校長先生にしているのでしょうか?
正解は・・・
「服務の宣誓」は、使用者(地方住民)に対して行います。
なぜでしょうか?
市町村立学校は、市町村住民の皆さんの理解のもとに創られました。
そして私たちは地方公務員ですから、地方公共団体の住民(地方住民)の税金からお給料を頂いています。
そのようなわけで、私たち公務員は私たちを使用する住民に対して、服務を宣誓するのです。
だから、市町村をまたいで異動してきた場合には、そこの市町村の住民に対して宣誓しなおしているのです。
「学事報告」は何のためにするのか。
服務の宣誓がわかったところでもう一つ。
卒業式のときに行う学事報告って何の意味があるの?
学事報告って、教頭先生が読み上げているあれですよね。
卒業式に行われる「学事報告」は何のために行っているのでしょうか。
学事報告は、地方住民の税金を使った教育活動の結果報告として、地域住民に向けて行います。
株式会社が株主を集めて、株主総会で事業報告するのと同じですね。
だから地域の方を来賓としてお招きするわけです。
「服務の宣誓」のダウンロードはこちらから
「服務の宣誓」は次のようなものです。
「存(そん)する」「本旨(ほんし)を体(たい)する」の読み方は、あれなんだっけ?となる「服務の宣誓あるある」なので、ふりがなもふっておきます。
私は、ここに主権が国民に存することを認める日本国憲法を尊重し、かつ、擁護することを固く誓います。
私は、教育公務員の本旨を体するとともに公務を民主的、かつ、能率的に運営すべき責務を深く自覚し全体の奉仕者として誠実、かつ、公正に職務を執行することを固く誓います。
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ふりがな無しの様式を挙げておきますので、準備しなくてはいけないときにはお使いください。
スラスラ読めそうですか。年度当初、噛まずにいきたいですね。
おなじ公務員でも警察官や消防士は宣誓文がちがいますので気をつけてください。それもそれで調べてみると面白いです。