【平成27年度】春休み前 生徒指導主事のお話より

 生徒指導担当として

いよいよ春休みですね。1年間お疲れ様でした。

春休みは年度の切り替えで休んでいる暇はないと思いますが、いい意味で充電して、新年度へ向けて頑張りましょう。

修了式のあとに話した生徒指導主事としての話を掲載しました。生方の参考になれば幸いです。

もちろん学校教育目標が違いますので、多少の修正は必要です。一通り読んでみて、必要な箇所を自校化するように、よろしくお願いします。

春休みに入る生徒への指導内容

春休み前に、生徒指導として最後の話をします。3つ聞いてください。

1つ目はいつも言っている「事故、怪我、事件、トラブル」についてです。

事故やトラブルを避ける自覚を促す

今までも繰り返し言ってきましたし、先ほど校長先生もおっしゃいました。決してそういったことのないように気を付けてください。少し具体的に言います。

出掛ける時に気を付けることは2つ。分かりますか?

1つはヘルメット。もう一つは・・・?防犯ブザーです。

街に出かける時、部活や塾のときも、いつでもヘルメットをかぶります。市内の中学校全部で行っていることです。かぶっていない人がいたらその人が間違っているのです。

防犯ブザーも必ず持ち歩いてください。かっこ悪いことでも何でもありません。万が一のためです。通学カバンにつけている人は、出かけるときに付け替えるのを忘れない

スマホ・ケータイについてはどうですか?

いろいろな事件、トラブルのもとになっていますね。あなた方が何かをしでかすというよりも、トラブルに巻き込まれてしまうことを,先生たちは本当に心配しています。

教育委員会としては、そもそも持たないことになっています。持っているのはすでにルールを破っているんです。いいですか、そこを自覚してください。だから買わない。

でも、買ったのはあなた方ではないですね。親です。

ですから必ず親の言うことを聴くこと。ルールを作って守ること。使う時間や料金、そういうのを決めて必ず守る。

上級生になる自覚を促す

2つ目は、上級生になる自覚ができているか、です。

1年生は新2年生になります。初めて「先輩」と呼ばれるようになりますね。

2年生は新3年生になります。最上級生です。うちの学校の顔です。その自覚ができていますか。少し具体的にしましょうね。

言葉づかい、どうですか?先生に対して、友達に対して、後輩に対して、適切な言葉で話していますか。職員室の出入り。あいさつ。目を見て挨拶するって一年間やってきましたよね。

休み時間の過ごし方、掃除のやり方、部活の進め方、委員会の仕事、教えてあげられますか。1年生は見ていますよ。真似しますよ。大丈夫ですか?

勉強はどうですか?自分の勉強の仕方で大丈夫ですか?1年生に「勉強の仕方教えてください」って言われたらアドバイスできますか?「テスト勉強ってどうやるんですか?」って言われたら,何て教えますか?

まず自分でしっかりできていなかったら、1年生に教えることはできませんね。人に教えられるくらい、しっかりしないといけませんね。

この学校の一員である自覚を促す

3つ目です。うちの学校の教育目標は何でしょうか?黒板の上に掲げられていますね?覚えていますか?

みんなで言ってみましょう。せーのっ・・・そうですね。「自立」です。

よくこういうことを言います。「中学生らしく。」「◯◯中生らしく。」

中学生らしくって何ですか?何をもってしてそういっているんですか?

2月の生徒会総会で、「シューズは何色がいいんですか?」という質問がありました。生活委員会の委員長が「白を基調として、運動しやすい靴です。それが中学生らしいからです。」と答えました。

それがどうして中学生らしいんですか?どうして白なの?どうして黒じゃダメなの?ピンクじゃダメなの?

考えてください。どんな髪型がいいのか?どんな靴下がいいのか?どんなTシャツがいいのか?どんな制服の着こなしがいいのか?

自分で考えて、どうすべきか、どうあるべきか、判断してください。

うちの学校には校則というものがありません。生活の指針を書いた「◯◯中生として」というプリントが一枚あるだけです。

前髪の長さは何cmとか、シューズの色は何色だなんていう校則はありません。どうしてですか?

あなた方なら判断できると先生たちは思っているんです。事細かにルールを決めなくたって自分で考えられる。判断できる。

今までの先輩たちはずっとそうしてきました。できていました。君たちにもできる。先生たちはそう思っています。

さきほどの◯◯君の発表に「やるべきことはやった。でもやりきったとは言えない。」という言葉がありました。◯◯さんの反省には「口だけにせず、行動したい。」という言葉がありました。

自分で考えて、自分で判断して、自分で行動する。それが本校の教育目標である「自立」ということです。

中学生らしいとは何か。◯◯中生らしいとは何か。自分たちで考えて、話し合ってほしい。そういうことを考えて、4月からスタートするための準備期間として、春休みを過ごしてください。

これで話を終わります。4月に元気に会いましょう。

生徒指導主事の立場を生かして

このように、春休みにはいる生徒への指導としては「自覚を促す」ことが重要であると考えます。

  • 事故やトラブルを避ける自覚を促す
  • 上級生になる自覚を促す
  • この学校の一員である自覚を促す

事故やトラブルの細かい話は、学年集会で学年ごとの生徒指導担当が話しています。さらに具体的な話は学級担任がしています。そのほうが、学年、学級の実態に応じた内容、伝え方になっているので、そちらに任せて安心です。

生徒指導主事としては「学級や学年で聞いたこと話のほとんどは全学年で共通しているんだよ、先生たちはみんな同じスタンスで君たちを指導しているんだよ」と確認する意味で、生徒たちに話します。

そしてさらに春休みという性質から「上級生になること。学校の一員であること。」を意識してほしいと考えています。

3年生がいなくなって、いよいよ自分たちが学校の顔になります。その期待と不安がある反面、宿題がない、部活の休みが多い(この辺の事情は学校によるでしょうが)といったことで、ダラけた生活になる生徒も出る可能性があります。

学年を修了した、進級する意味を考えさせることで、少し緊張感をもたせるのです。それができるのは、学校全体を見渡している生徒指導主事だと思います。

一年間の重責、お疲れさまでした。どこかで一息つけるといいですね。