新学期ですね。新1年生はもちろんですが、小学生のうちは繰り返し交通安全について話しましょう。耳にタコができるといいますが、それでいいのです。万が一を起こしてからではいけません。
こういった図版については、自治体で作成しているものを利用するのが早いと思います。
通学路のヒヤリハットは、もちろん「自校化」しましょう。これまでの危険箇所が学区の地図になっていると思います。
ヒヤリハットの場所を撮りに行く
交通安全教室の前までに、学区内を歩いて写真を撮ってきてもいいと思います。一人では大変でしょうから、ぜひ生徒指導部の先生方や1年生の先生方に声をかけて協力してもらいましょう。
運転手からの目線はよくありますね。ただここで必要なのは、小学生の目線です。歩道から、腰をかがめて、写真を撮ってみましょう。意外に見えないことに、改めて気づきます。
一度作れば、あとは毎年の見直し・手直しで進めることができます。大切なのは、手を変え品を変え伝え続けることです。
通学路のヒヤリハット(JAF Mateより)
JAF Mateの2022年春号に、通学路のヒヤリハットについて載っていました。できたら高画質でほしいところですが、見つけられませんでした。
まん中に白い線が入っていますが、それでもよければこちらをどうぞ。
ヒヤリハット地図のどこにキケンがひそんでいるでしょうか?
この地図のどこに危険があるのか、子どもたちと話し合って探していきましょう。
冊子には、つぎの1~8番まで紹介されていました。答えの場所は下のほうにあります。
交通事故だけでなく、不審者の危険性なども入れると他にもあると思います。
1 止まっている車の陰から渡らない
止まっている車の後ろから、友達のところに行こうと道路を渡ったら、反対側から走って来た車とぶつかりそうになりました。背の低い子供は止まっている陰に隠れてしまい、ドライバーから見えなくなるので注意しよう。
2 車が通り過ぎても急いで渡らない
車が通り過ぎた後に急いで道路を渡ろうとしたら、反対側から来た車が目の前を走って行ったのでヒヤッとしました。近道だからといって車が行き交う車道は渡らず、横断歩道など決められた場所を探して横断しよう。
3 横断歩道で止まらない車に注意
手前の車が止まったので渡り始めたら、反対側の車は止まらずに走って来たのでビックリしました。信号機のない横断歩道を渡るときは、左右の車が止まったことをしっかり確認して、目立つように手を挙げて渡ろう。
4 曲がってくる車に気を付けよう
交差点に近づいたら、曲がってきたトラックの後輪が歩道に乗り上げていきました。交差点では車が曲がるときに歩行者を巻き込む危険があります。運転席からの見落としも多くなるので、車道から離れて安全を確保しよう。
5 道路に飛び出すのは絶対ダメ
公園から転がったボールを追いかけていたら、道路を走って来た車とぶつかりそうになりました。ボール遊びや追いかけっこなど、道路では遊ばない、道路には飛び出さないことを、毎日必ず守るようにしよう。
6 駐車場では決して遊ばない
駐車場に止めてある車の間を走り回ったり、陰に隠れたりして遊んでいたら、気づかずに入ってきた車とぶつかりそうになりました。通学路の途中に駐車場があったら、ここでは遊ばないように、友達とも約束しよう。
7 歩道を走る自転車に気を付けよう
前を歩く友達の横に並ぼうとしたら、後ろから来た自転車とぶつかりそうになりました。歩道は歩行者優先というルールがありますが、スピードを落とさないなど危険な自転車もいるので、縦一列で歩くようにしよう。
8 信号の変わり目で渡らない
青信号が点滅してから横断歩道を渡り始めたら、途中で赤信号に変わってしまい、交差点に入ってきたバイクとぶつかる寸前でした。信号が変わるからと横断歩道に駆け込むのは危ないので、次の青信号を待ちましょう。
ヒヤリハット、気をつけるのはココ!
以上、1~8の注意するところはどこにあるでしょうか。見つけられましたか。
大切なのは自校化すること。自分の学校の通学路としては、危険箇所、ヒヤリハットの場所はどこにあるのかを洗い出すことです。
さらに言うと、子どもが乗る自転車によって高齢者にぶつかるなどして、子どもが加害者になる交通事故も起きています。高学年、中学生にもなったら、そういった危険性についても、合わせて伝えるようにしましょう。
新1年生への10のポイント
新年度がはじまって、新入学児童・生徒がふえる時期です。
同時に、新人ドライバーがふえる時期でもあります。
先生の言った一言で、助かる命、救われる人生があるかもしれません。(重いな)
- あわてないように、時間に余裕をもって行動する。
- 走らない、飛び出さない。
- 車道にはみ出さない。
- 道路や駐車場で遊ばない。
- 信号機のある所や横断歩道など、決められた場所を横断する。
- 横断時は手と目で合図をし、自分の存在と今から渡ることをドライバーに知らせる。
- 信号が青になっても周囲を確認し、近くの車が止まるまでは横断しない。
- 道をゆずってもらっても、ほかに危険なことがないか確認する。
- 斜め横断をしない。
- ドライバーもうれしいので、止まってくれたらお礼をいう。