【NLP】の導入 どうして私がNLPに入ったのか

 NLPの活用

わたしがNLPに出会ったのは、あるクラスでの授業がきっかけでした。

生徒数1ケタの1年生のクラスでした。

みんな仲が良く、発言もつぶやきも多かったので、授業はやりやすかったです。

  

水素の発生と性質を確かめる実験

亜鉛にうすい塩酸を加えて、水上置換で発生した気体を試験管に集め、マッチの火を近づけました。

ポンと音が鳴って、みんな驚きます。カーテンをしめて蛍光灯を何本か消すと、火柱が見えて激しい爆発であることや、白い煙のような湯気が見えて水が発生したことが分かります。

中学生に人気のある、水素の発生と性質を確かめる実験です。

そのまとめの授業の場面で、こんな発言が出てきました。

かに先生
かに先生

今の実験で分かったことは何でしょうか?

りかこさん
りかこさん

えっとー、ボンっていう大きな音がしました!

かがくん
かがくん

一瞬、白くなって見えたよ。

りかこさん
りかこさん

水素が燃えると水ができるから、それだよ、たぶん。

かがくん
かがくん

音がする実験は楽しいなー

思い思いに感想を述べてくれます。(りかこさんとかがくんに、一人二役やってもらってます。)

しかし、これらの発言の差は何なのでしょうか?

ふと思った疑問、それを解決してくれたのが「優位感覚」だったのです。

  

書くのは面倒だけど打つのは好きな生徒

それからもう一つ、おなじクラスでこんな悩みにぶつかっていました。

それは、一人の生徒がノートに字を書くことを極端に嫌がっていたのです。

別に字が書けないわけではありません。テストのときは我慢して書いていました。

しかし、ふだんの授業では「はい、黒板を写しましょう」「はい、自分の考えを書いてみましょう」と言っても書かないのです。

かに先生
かに先生

どうしてそんなに書くのが嫌なの?

かがくん
かがくん

・・・だって、めんどくさい。

質問して帰ってきた答えは「面倒くさい」の一言でした。

それ以上の理由はわかりません。

視覚障害、識字障害(ディスレクシア)、学習障害、そういった可能性も考えました。

しかし、どんな障害であろうとも、自分の考えを書いたり、表現したりすることはしてほしい。できるようになってほしい。

そんなときに目についたのが、当時導入が始まりだしたタブレット端末でした。(今からおよそ十数年前のことです。)

いろいろな可能性とリスクを考えつつも、その生徒に与えてみたところ、黒板の字をキーボードで打ち始めました。作文も書くことができました。タッチペンで画面に字を書くこともできます。

かに先生
かに先生

紙と鉛筆はだめでも、タブレットとタッチペンならいける生徒もいる。

紙と鉛筆は拒否するのに、タブレットとタッチペンなどのデジタルツールは喜んで使う。

インプット、アウトプットには生徒一人一人のちがいがあるのかもしれない。

そんな疑問を解決してくれたのが「優位感覚」でした。

  

NLPとの出会いは優位感覚から

NLPとの出会いは優位感覚というキーワードからでした。

わたしが上の2つの疑問のような悩みのような思いを職員室でもらしたときです。

かに先生
かに先生

タブレット渡してみたら、よろこんで黒板をうつすんだよ。なんでなんだろう??

えび先生
えび先生

それ、優位感覚が体感覚なんじゃないですか?

かに先生
かに先生

優位感覚?体感覚?なんですかそれ?

えび先生
えび先生

優位感覚っていうのは…

支援学級を担当していたわけではないですが、特別支援に詳しかったその先生は、わたしに優位感覚というものを教えてくれました。

これがNLPとの出会いです。

優位感覚という言葉をネットで調べて、視覚優位、聴覚優位、体感覚優位につながり、NLP(Neuro Linguistic Programing);神経言語プログラミングという本柱にたどり着きました。

そこから今度は、アイアクセシングキューやポジションチェンジといったスキル(テクニック)や、アウトカムやエコロジーチェックなどの考え方などへ広がっていきました。

独学ではありましたが、カウンセリングやコーチングを学んできた者としては、NLPは受け入れやすかったように思います。

  

これらの学習を通して、最初の水素の実験の生徒たちのリアクションのちがいも理解できましたし、字を書きたがらない生徒への理解も深まりました。

一時でもなんかの障害なのではないかと疑った自分を恥じました。これは、障害の有無の問題ではありません。生徒が特性を理解して生きていく生き方の問題です。

なんという障害なのかと調べるのではなく、どうやったら勉強に取り組めるのかを考える。WhatではなくHowを考える。それが教師の仕事なのではないかと気付かされた出会いでした。

  

えび先生
えび先生

一人何役も芝居させられたから、かに先生がアイスおごってくれるって!

りかこさん
りかこさん

やったー!2人分やったから2つね!