災害に備えて、食料を備蓄しておくことは大切です。
ここにビジネスや色々なところで取り組まれているPDCAの考え方を活かしましょう。
そして食料を「ローリングストック」することを実践として身につけていきます。
ローリングストックの考え方
ローリングストック法とは、定期的に保存食品を食べて、食べた分を買い足していく備蓄方法です。
できるだけ、消費期限・賞味期限が近づいたものから食べていきます。
現在では、災害に備えて長期保存できる食品は増えてきましたが、野菜などの生鮮食品は保管ができません。
災害発生から自衛隊や自治体の「公助」が入るまで3日と言われます。ライフラインが停止してしまった場合、復旧まで8日はかかると想定します。
(ここでいう復旧とは、救援物資の受け取り、店頭販売が再開されることを想定しています。)
食品には、冷蔵庫で保管するもの、常温で保管するもの、頻繁に食べるもの、ときどき食べるものと、さまざまな条件がありますので、それを定期的に見直していきます。
冷蔵庫内の生鮮食品や野菜類、冷凍食品、パン類は2日程度ならもちます。
そこに少しずつローリングストックしている食品を足していきます。レトルト食品(パックにはいったカレー、ハンバーグなど、シリアル食品(コーンフレークやグラノーラなど)、インスタント食品(カップ麺)、コメ類、麺類、乾物、菓子類、缶詰などです。
ほかにも、漬物などの保存が利くものがあります。また家庭菜園をしていれば、それで多少しのぐこともできるかもしれません。

ローリングストックで1週間生活してみる
ローリングストックで食品を使用しながら1週間生活してみます。
食品
これさえあればいいという物はありません。家族構成などで必要な量や内容は変化するはずです。
例えば、乳幼児がいればミルクや離乳食も必要になります。歯の悪い高齢者がいれば柔らかい食事、もしくは柔らかくする方法が必要にあります。
好き嫌いを言っていられる状況ではないですが、好きなものがあると少しは気持ちも落ち着きます。そういう意味で、お菓子(おやつ)も食品として考えるとバリエーションが増えます。
もちろん、家族一人ひとりのアレルギーや食事制限も考えなくてはいけません。
このようなことを考え試しながら、準備しておく非常食を入れ替えたり、買い足したりしていきます。
水
そしてこの実践を繰り返す中で、水の量を確かめます。一般的に大人で1日3Lが必要だと言われます。
では実際に、調理に必要な水の量、飲み水として水の量、洗い物でつかう水の量はどれぐらいでしょうか。歯磨きや洗顔、トイレでも水は使います。
3Lで大丈夫か、もっと節水できるところはないか、確かめていきましょう。
水は必ずしも口に入れるわけではありません。お風呂の残り湯や、トイレのタンクにも水はあります。
カセットコンロ
もうひとつ、カセットコンロとボンベです。カセットボンベ1本で約60分使用可能と言われています。
1日30分使用したとして、2日で1本、8日で4本となります。1週間もちましたか?
温かい食事は気持ちの上で非常に助かります。いや、気持ちが救われます。
いざというときカセットコンロが壊れていないかどうか、使用できるかどうか、平時から使用してみましょう。

ローリングストックにPDCAサイクルを生かす
ローリングストックは「備える → 食べる → 買い足す」のローテーションです。
PDCAサイクルで考えると、「備える」は実行(Do)→「食べる」は点検(Check)→「買い足す」は改善(Action)となります。
つまり、計画(Plan)が足りません。家族構成(人数、年齢、食事制限、アレルギー、好みなど)や非常食(保存期間、量)、ローリング食材(消費期限、栄養素、量)、調理方法(直接、焼く、煮る)を整理していきます。
PDCAを生かして、「整える → 備える → 食べる → 買い足す」というローリングストックに取り組むようにしましょう。
