初任研担当として、初任者の先生方の報告書にコメントを書いています。
指導の先生とのやり取りや、教室での実践を通して、皆さんが日々たくさんの学びを積み重ねている様子に、励まされる思いです。
この記事では、報告書には書ききれないような視点から、わたし自身の経験も交えてメッセージをお届けしています。
少し立ち止まって考えたいとき、ふとヒントが欲しくなったときに、気軽に読んでいただけたらうれしいです。
「職員会議と諸会議」へのコメント
会議の内容は、生徒の活動に直結するものや、注意・指導・連絡などの情報として伝えるものがあります。
会議の中でやり取りする大人の言葉を、いかに話せば子供に伝わるのか。常に考えながら、脳内変換しながら聞くことが大切です。
言われたとおり、書かれているとおりで良いならば、学級担任は誰でもよくなってしまいます。クラスの実態、一人一人の子供に伝わる方法、言い方を考えましょう。
会議の内容は、前任校や自分の経験と、現任校のやり方と、シャッフルすることでより良いものになります。異動する意味を考えて遠慮なく発言して欲しいと思います。
コメントに込めた思い
職員会議には、行事や生徒の活動に直結する重要な内容から、注意・連絡・指導事項など、さまざまな情報が飛び交います。
しかし、会議は単に「情報をもらいに行く場所」ではないことを肝に銘じましょう。
会議は「情報を受け取る場」ではなく、「子どもに届ける言葉を整える場」
会議で共有された内容は、最終的には子どもたちの前にあなたが立ち、言葉となって伝えられていきます。
行事であれば、目的や方法、開始時間や集合場所や持ち物などが挙げられるでしょう。生徒指導上の注意点のこともあれば、学習に関することかもしれません。さまざまな情報が次々に伝わってきます。
だからこそ、会議の最中から「この表現で伝わるだろうか」「うちのクラスのあの子にはどう言えば動けるだろうか」と、脳内で「子ども用の言葉」に翻訳しながら聞く姿勢が不可欠なのです。
もし大人が話した言葉をそのまま読み上げるだけなら、担任は誰がやっても同じです。放送で話してしまってもいいし、紙で配っても同じです。
でも実際には、各クラスにはそれぞれの文化があり、30人の個性があり、聞き方のクセも違います。だからこそ、担任には「情報を届けるための創意工夫」が求められています。
学習指導案もクラスごとに留意点は微妙に異なりますね。調整しますね。それと同じです。
つまり、担任という仕事は「翻訳者」であるということです。
教師が話す言葉が変われば、生徒の動きも、反応も、学級の雰囲気も変わります。だからこそ、職員会議は「情報を受け取る場」ではなく、「伝える言葉を磨く場」でもあるのです。
経験の「シャッフル」が、新しい価値になる
「前任校のやり方と現任校のやり方をシャッフルする」という発想は気をつけましょう。
異動には“意味”があります。新しい学校で、前の学校での知見や経験を生かし、組み合わせ、より良いものをつくるチャンスがあるからです。
もちろん、最初は遠慮もあります。でも会議での発言は、学校を良くするための一歩。「前任校ではこうしていました」「こんな方法もあります」と提案することは、決して出しゃばりではなく、むしろ異動した教師だからこそできる貢献です。
初任者ですから、これが最初の学校かもしれませんが、講師経験を積んでいるかもしれません。そして間違いなく今後、異動を経験します。
「前の学校のほうが良かった」というニュアンスは決してよくありません。あくまでも一つの例として、参考情報として、前の学校のことを話してみましょう。
柔軟にアイデアを掛け合わせることで「ただ従う側」から、「より良い運営に関わる側」になってほしいと思います。
会議は、学校全体をアップデートする「対話の場」
職員会議は、日々の忙しさの中でただ情報を流されがちです。しかし、本来は「学校を改善し続けるための場」です。
担任として、子どもを支える当事者として、そしてやがては異動を経て経験を積んできた教師として、あなたが持ち込める視点があります。
- 子どもに伝わる言葉を考える
- クラスの文脈に合わせて翻訳する
- 経験をシャッフルして提案する
この積み重ねが学校を前に進めていく力になるのだと思います。

わたしは3年生に職員会議の資料を配って話していたこともあります。彼らはドラマの主役なのですから、企画書を読んだっていいはずですよね。



