【原稿】冬休み前、生徒指導の先生のお話(令和4年度版)

 生徒指導担当として

2学期の終業式のあと、引き続き、全校集会があります。そこで、生徒指導主事として話をしないといけません。

先日『スピーチの教科書』を耳読して、原稿の大切さを再認識したので前もって原稿を書きました。

それを生徒指導委員会で先生方にも見てもらい、いくつか修正も加えました。

  

冬休みの生徒指導では新型コロナ対策を加える。

ブログ用に多少修正しますが、以下のようにまとまりました。

この記事もだいぶ時間が経ちましたので、令和版として書き直しておきます。

生徒指導主事として冬休み前の全校集会での話(原稿)

冬休みの前の生徒指導として話すことは、昔から大きく変わることはありません。交通事故防止とトラブル防止と健康管理です。

ただ、そこで触れるもの、取り上げるエピソードは変わってきていると思います。

令和になって新しく取り入れるものは、コロナ感染症対策、SNS、依存症です。

冬休みの過ごし方について、交通事故、トラブル防止、健康管理の3つ話をします。

充実した冬休みにするためによく聞いてください。

冬休みというのは1年のゴールと1年のスタートを迎えるときです。

終わりよければすべて良し。もう一つ、何事もはじめが肝心。よくこんなふうに言いますね。

どちらも本当のことでしょう。1年のはじめも終わりも、この冬休みにかかっています。

1つめは「交通事故」です。

1つめ、「交通事故」に気をつけましょう。特に自転車です。

自転車に乗るときはヘルメットをかぶります。令和5年の4月から努力義務ということになっています。

すでに全員がかぶっていますが、休みの日はどうですか。登下校のときだけではないですよ。

きちんとルールを守ることで、自分の命を守っていきましょう。

 

自転車に乗るときは、必ず左側を走りましょう。もし違反したら、注意ではなくて罰金です。

イヤホンで音楽を聞きながら、スマホをいじりながらといった、「ながら運転」をしない。

鍵をかける。暗くなったらライトをつける。大丈夫ですよね?

  

冬は暗くなるのも意外と早いです。

どこに行くのか、何時に帰ってくるのか、何をしに行くのか、誰と行くのか、お金はもっていくのか、家族にきちんと伝えてください。

家族の一員としての心配をかけないようにしましょう。

  

2つめは「トラブル防止」についてです。

2つめは「トラブル防止」についてです。

タブレットが一人一台になって、みんなが使うようになりました。自分のスマートフォンやパソコンをもっている人もいますね。

LINEを使っている人、いますね。親のスマホでインスタやTiktokを見ている人もいますね。

SNSでのトラブルはこれまでも何度も起きています。

イタズラや悪ふざけのつもりで動画をアップしたら、それが犯罪になって逮捕される人が何人もいます。

闇バイトという言葉もニュースで聴きますね。あれもきっかけはSNSが多いです。10代、20代が多いのですが、中学生が巻き込まれないとも限りません。

  

ただ、タブレットやSNSのツールが悪いのではないですね。悪いのは、あるいは怖いのは、それをつかう人です。

信頼していた友達からつながり、いつの間にか怖い先輩や知らない大人につながってしまう。軽い気持ちでハッシュタグをタップしていたら突然メッセージがくる。そして被害にあう。そういうことを心配しています。

悪口のように誤解される書き込みをしたり、勝手に写真や動画をアップしたり、軽はずみな行動はしないでください。

デジタルタトューを作らないように。自分の将来、自分の未来を守ってください。

 

3つめは「健康管理」についてです。

3つめは「健康管理」です。

インフルエンザの予防接種には行きましたか?寝たきりの冬休みにはしたくないですね。

マスクは自分で判断するようになりましたが、新型コロナウイルスが収束したわけではありません。

外に出かけるとき、特に初詣や初売りなどの人ごみに行くときは、マスクを持っていくようにしましょう。もちろん手洗いや消毒は続けてください。

  

健康管理は早寝、早起き、朝ごはんが基本です。

その中でも早起きが大切です。早起きと言っても、今まで通りの時間に起きればいいのです。

朝起きて陽の光を浴びる。顔を洗う。服を着替える。ここまでやれば目が覚めます。

朝のスタートを失敗してしまうと、その日の生活リズムがずれてしまい、そのまま夜更かしして、という悪循環が始まります。

明日も休みだからと考えてはいけません、一度崩れた生活リズムを立て直すのは本当に大変です。

ゲーム依存症、スマホ依存症、SNS依存症などいろいろありますが、依存症は入院して治療する病気です。何ごともやり過ぎはいけません。

明日の朝もいつもどおり起きようと思えば、自然と依存症も防げます。

長い休みなのですが、朝だけは今まで通りにしておきましょう。

  

交通事故、トラブル防止、健康管理の3つ

交通事故防止、トラブル防止、健康管理、この3つを守ってください。

みなさんが自分の命を守ってこそ、その上に自分の目標が立つのです。

1年の締めくくりを迎えます。新しい1年が始まります。

3年生は目前に迫った進路の目標を見据えてください。

1,2年生は勉強の目標や部活の目標をしっかり立ててください。

 

ちょっとの気の緩みで、3学期に後悔するような冬休みにしない。

スマホで自分の人生を台無しにしない。

自分の目標を立てる。自分で決めたことを自分でやる、自分でできるようにする、そういう充実感を味わう冬休みにしましょう。

先生の話を聞いてくれてありがとう。終わります。

 

まとめ 時代に合わせた冬休み前の生徒指導

まだ無くなったわけではないですが、「出会い系」というワードは中学生には響かなくなっています。

それよりも、闇バイトや炎上、個人情報といった話のほうが入っていきやすいと思います。

生徒指導主事の立場で、全校集会という場では、薬物や性被害といった話までは難しいと思います。そこまで立ち入るかどうかは、学級担任と学級の実態によるでしょう。

  

一人一台タブレット端末が配られるようになり、子どもたちにとっては、むしろあって当たり前の時代になりました。私たちにとってはテレビがあって当たり前という感覚です。

そしてすでに、SNSや動画、オンラインゲームといったものが子どもたちの生活の中心になっています。話題の中心は、芸能人やスポーツ選手ではなく、YoutuberやVtuberです。

こういう時代の流れを変えることはできません。だからこそ、子どもたちにはこの時代のうねりを乗り越える知恵を授けたいと思うのです。

  1. 2023/12/17
    令和5年度の冬休みに向けて、また別の原稿を書きました。ダウンロードもできますのでこちらもご覧ください。