自分が中学時代に野球部だったという理由だけで、ながいこと野球部の顧問をしていました。
部活動指導は教員のブラック化の代名詞みたいに言われていますが、部活動の指導者になりたくて教員になったという人もいるわけですから、難しいところです。
なにを負担と感じるか、なにを喜びと感じるか、先生それぞれだということです。ただ少なくとも働いたぶんはお給料になってほしいと思いますが。
今回の卒業文集は、野球部主将が県大会の選手宣誓に選ばれたときの原稿から始まっています。
あのとき、一生懸命かんがえて、練習させて、今でも本当にすばらしい思い出になっています。
今年の甲子園では「青春ってすごく密なので」が名言として残りました。中学校も同じです。部活動に励む子供たちも先生方も、これから素敵な毎日を送ってほしいと思います。
卒業文集「あとひとつ」
「あとひとつ」
『宣誓! 我々、選手一同は、母校の名誉と、各地区代表としての誇りをもち、これまで戦ってきたチームの思い、応援してくださった人たちへの感謝、球場にいる全員のチームワークを胸に、この決戦の地を3年間の集大成として、全力で戦うことを誓います!』
これは野球部の県大会での選手宣誓です。
私にとって、3年生との一番の思い出は、やはり、野球部の県大会出場だと思います。
私は野球部から二つのことを学びました。
一つは、ライバルがいることの大切さです。
新人戦のときからでしょうか。負けて悔しいという思いをあれほど味わうことは、なかなかありませんね。
しかしあの思いがあったからこそ、冬の辛い練習も、春の遠征も、夏の大会も乗り切れたのでしょう。
いつもライバルがいて、そこを目標に練習を積み、さらにその先に目標を立てられたからこそ、県ベスト8にまでなれたのだと思います。
二つめは、目標を達成した満足感です。私はみんな帰りのバスでは必ず泣いているだろうと思っていました。
しかし誰一人として泣いていませんでした。県大会出場という大きな目標を達成した自信と、ベスト8という充実感が涙を流させなかったのかもしれません。
目標を達成すると、こんなにもいい顔をするのだなと思って見ていました。
みんなの満足げな顔を今でも忘れることがありません。
仲間がいることは素晴らしいことです。
県大会2回戦の試合後半、監督がベンチにいるみんなに「全員、バットをもって素振りをして来い」と指示しました。
あの時の監督の思いは分かりますね。でも素振りをしに行ったみんなは結局戻ってきてしまいました。
ベンチの思い、グランドの思い、それが一つだったからこそ、みんなはあの試合から目が離せなかったのでしょう。
それが、仲間を思う気持ちです。そういう仲間に出会えたことは,生涯の宝だと思います。
3年生全員、これからのますますの活躍をお祈り申し上げます。
たくさん初めての経験をさせてもらいました。子供たちに多くのことを教えられた野球人生でした。

野球って見るのもやるのも楽しいですよね。

野球ってのはなー(以下略)