初任研担当として、初任者の先生方の報告書にコメントを書いています。
指導の先生とのやり取りや、教室での実践を通して、皆さんが日々たくさんの学びを積み重ねている様子に、励まされる思いです。
この記事では、報告書には書ききれないような視点から、わたし自身の経験も交えてメッセージをお届けしています。
少し立ち止まって考えたいとき、ふとヒントが欲しくなったときに、気軽に読んでいただけたらうれしいです。
「主体的・対話的で深い学び」へのコメント
アメリカの教育者ウィリアム・ウォードの名言
平凡な教師は、言って聞かせる。
よい教師は、説明する。
優秀な教師は、やってみせる。
しかし、最高の教師は、生徒の心に火をつける。
さて、これを越える教師とはいったい何でしょう。
私だったら「生徒が心に火をつける教師」と答えます。生徒が自らの手で自らの心に火をつけ、燃え続ける。そのために教師は周りにたくさんの薪がとれるように豊かな森をつくる。
つまり、やる気になる学習環境(課題や教材)を置いておく教師だと思います。
先生の教室、生徒先生の授業はどうですか?
コメントに込めた思い
ウィリアム・ウォードの「最高の教師」を越える教師とは何でしょうか。
私の答えは「生徒が自分で心に火をつけるようになる教師」 です。
教師が火をつけるのではなく、
生徒が自らの手で、自分の心に火を灯し、燃やし続けられるようになること。
そのために教師は、教室という「森」に多様な薪をたくさん用意します。
- 自分で探究したくなる問い
- 試したくなる課題
- 仲間と話したくなる場
- わからないことを楽しめる余白
- 「もっと知りたい」と思える教材
こうした「やる気に火がつく学習環境」 を設計することが、主体的・対話的で深い学びを生む土台になります。
つまり、教師の役割は火をつけることではなく、「生徒がいつでも薪を拾って火を灯せるように、豊かな森を整えること」です。
生徒が主体的に学び、友達と対話し、さらに深く考える。
そのプロセスの中で、火は誰かにつけてもらうものではなく、自分でつけるものだと気づいていきます。
自分の教室は棚上げしてお聞きます。あなたの教室はどうでしょうか。
あなたの授業には、子どもたちが薪を拾いたくなるような工夫がありますか?
生徒たちは、自ら火をつけたくなる環境に出会っていますか?
深い学びは、教師の働きかけだけで生まれるものではありません。
でも、教師がつくる「深い森」によって、その可能性は大きく広がります。
子どもたちが、自分で心に火をつけられるような教室づくり。これこそが、主体的・対話的で深い学びの礎(いしずえ)なのだと思います。
言うは易し、行うは難し。小さな工夫と実践を積み上げていきましょう。



