初任研担当として、初任者の先生方の報告書にコメントを書いています。
指導の先生とのやり取りや、教室での実践を通して、皆さんが日々たくさんの学びを積み重ねている様子に、励まされる思いです。
この記事では、報告書には書ききれないような視点から、わたし自身の経験も交えてメッセージをお届けしています。
少し立ち止まって考えたいとき、ふとヒントが欲しくなったときに、気軽に読んでいただけたらうれしいです。
「保健・安全指導」へのコメント
それぞれの立場でそれぞれの役割があります。学級担任は一番生徒の近くにいます。
生徒の生活をよく観察し、保健の目、安全の目で見守りましょう。生徒の動きをよく想像してみましょう。
生徒は手洗いのとき、どうしていますか?
デスクマットはどのくらい黒くなっていますか?
教室で画鋲は何コ使っていますか?針だけ残っていませんか?
上から落ちてくるものはありませんか?
スムーズに動かない扉はありませんか?
机やイス、ロッカーにささくれはありませんか?
コメントに込めた思い
保健・安全指導は、特別なプログラムのときだけ行うものではありません。
むしろ、日常のすべての場面が指導の機会です。
その中心にいるのが、子どもに最も近い存在である学級担任です。
担任の役割は“何かが起きた後に動く”ことではなく、「起きる前に気づく」ことです。
そのためには、日常の生徒の姿や教室の環境を丁寧に観察し、「この子はこう動くかもしれない」「ここは危ないかもしれない」と想像力を働かせる必要があります。
何気ない習慣や環境に、危険のサインがある
子どもの生活をよく見ると、リスクの“芽”がいたるところに潜んでいます。
- 手洗いしたあと、ハンカチを出してふいているか
- デスクマットの黒ずみは、給食前の衛生面はどうか
- 教室で使っている画鋲は外れていないか、針だけ残っていないか。
- 高い位置に不安定な物が置かれていないか
- 重い扉や滑りやすい床など、動線に問題はないか
- 机やイス、ロッカー、棚などに木のささくれはありませんか?
こうした小さな点に気づけるかどうかが、事故を防ぐか、事故を呼び込むかの分岐点になります。
安全は「仕組み」で守る部分もありますが、現場に最も求められるのは、子どもの行動を先回りして想像する教師のまなざしです。
生徒を守るのは「先生の眼」そのもの
保健・安全指導は、知識だけでは機能しません。
教室の空気、生徒の癖、日々の動き。こうした“現場のリアル”を最も理解している担任にしか
気づけない危険があります。
そして、生徒の生活の些細な変化に気づき、体調の乱れや心のサインを拾うのも担任の大切な仕事です。
安全と健康はつながっています。どちらも「よく見る」こと、「想像する」ことで守られます。
子どもたちの安心は、教師の観察から生まれる
保健・安全指導の究極の目的は、子どもが安心して学べる環境を保つことです。
それは、教材やICTよりもずっと重要な“学びの土台”です。
先生の静かな観察力、地道な点検、そして「この子を守りたい」という気持ちが、子どもたちの毎日の安全を支えています。
わたしは昼休みは基本的に教室か校庭にいました。何をするわけでもありません。教室で昼寝したり、ベンチで光合成(日向ぼっこ)をしたりして、何気なく生徒のそばにいました。
そうすると見えてくるのです。聞こえてくるのです。それを察知するようにします。



