初任研担当として、初任者の先生方の報告書にコメントを書いています。
指導の先生とのやり取りや、教室での実践を通して、皆さんが日々たくさんの学びを積み重ねている様子に、励まされる思いです。
この記事では、報告書には書ききれないような視点から、わたし自身の経験も交えてメッセージをお届けしています。
少し立ち止まって考えたいとき、ふとヒントが欲しくなったときに、気軽に読んでいただけたらうれしいです。
「不登校問題への対応」へのコメント
不登校の原因、きっかけは非常に多様です。一人ひとり全てちがうと思った方がいいでしょう。
担任として、教師として、生徒の自立を願って粘り強く関わっていきましょう。先生の思いが子供に伝わっていくと信じ続けましょう。
生徒に寄り添うのと同じくらい、保護者にも寄り添っていきましょう。同じ屋根の下にいる保護者は、我々以上に思い悩んでいるのです。
コメントの意図を解説します
不登校者数は増え続けています。2011年ごろに一度減りましたが、それ以降ふたたび増え続けています。コロナ禍で拍車がかかったように思います。少子化しているのに、不登校は増加という。
しかし、私たち一教員ができるのは目の前にいる子供のことだけです。不登校の原因はちがうわけですから、対応も一人ずつ異なります。
一度うまくいったからといって、それで成功体験のパターンに落とし込んでいっては、やっぱりうまくいかないというのが、今までの経験です。むしろうまくいかないときのことの方が多いです。
本人の不登校がはじまり、保護者の不登校を受け入れるまでの、葛藤の時期があります。教員も同じテンションで対応に追われます。
教員一人で騒いだところで解決しません。必ず、主任や上司に報告し、相談し、指示を仰ぐようにします。チームを組むからこそ、解決までの長い長い対応ができるのです。
しかし、教師として見通しを持っておきます。ここでアドラー心理学の「課題の分離」を持ち出します。不登校は本人の問題であって、保護者や教員がどれだけ悩んでも解決できないのです。
本人のまわりをあたふたとし続けるだけで、本人に代わってあげられるわけではありません。本人がどうその問題と向き合い、どう自分を変えていき、どう未来を歩んでいくかです。
私たちにできるのは、本人が立ち向かっていけるようになるまで、横に立ち続け、共に歩み出して、伴走し続けるだけです。なんと声を掛けたらいいか分からない。分かるわけがありません。本人だって分からないのですから。
私たちは、自分と子供の「課題を分離」して、自分にできることを泰然自若、悠々閑々とやっていくことです。そのこと自体が、隣にいる子供へのわずかな熱となって伝わっていくのです。


