さて、早いものであと1ヶ月で夏休みです。
各学校で、定期テストが行われたり、通知表の作成の準備が始まったりしています。部活動も上位大会に進んだところと、新体制へ移行する部活と、これからコンクールという文化部で、生徒たちも落ちつかない時期です。
コロナ禍がすこし落ち着いて(第9波とも囁かれていますが)、マスクを外して生活する人もだんだん珍しくなくなってきました。「マスクを着けなさい」と言ったり、「自分でどうするか判断しなさい」と言ったりして、こちらも困惑してしまいます。
夏休みの生徒指導はとして押さえるべき3点。健康管理、交通事故防止、トラブル防止。
夏休みの生徒指導の基本は、健康管理、交通事故防止、トラブル防止の3つです。
ここだけは外すさずに、あとは集団の特性に応じて、具体的なエピソードや話し方を変えていくようにしましょう。
生徒指導主事として夏休み前の全校集会での話【原稿】
平成26年度の原稿をもとに、令和5年度用に修正しておきます。
夏休みの過ごし方について、健康管理、交通事故防止、トラブル防止の3つ話をします。充実した夏休みにするためによく聞いてください。
1つ目は、健康管理についてです。
冷たいものを摂り過ぎてお腹を壊したり、クーラーを利かせすぎて風邪をひいたりしないように、自分の体調管理を自分でやりましょう。
暑くても部活動には必ず参加すること。だらけた生活にならないように、新人戦や各種大会を目標に、しっかり練習に取り組んで体力をつけましょう。
1年生、小学校のときのようにはいきませんから気を付けてください。
3年生、引退したとしても体力を維持するように、定期的に運動しましょう。冬までに体が弱っていては困ります。
早寝、早起き、朝ごはんと言いますが、夏休みも学校のある時と同じような生活ができるようにしましょう。
また、長期休業の機会に、ぜひ歯医者などに行ってきてください。
2つ目は、交通事故です。
校長先生もいつも仰っているように、何よりも命が大切です。
自転車に乗るときは、ヘルメットを必ずかぶってください。学校に来るときはもちろん、友達の家に遊びに行くとき、塾に行くとき、買い物に行くとき、いつでもです。
今年度4月から、ヘルメットの着用は義務になりました。子供とか大人とか関係なく、かぶることになっています。本校の生徒として、今までどおりルールを守って、自分の命を守ってください。
自転車から離れるときは鍵をかける。暗くなったらライトをつける。音楽を聞いたり、スマホをいじったりといった、ながら運転をしない。
どこに行くのか、何時に帰ってくるのか、何をしに行くのか、誰と行くのか、お金はもっていくのか、家族にきちんと伝えてください。
3つ目は、トラブル防止についてです。
先日、情報モラル講座を全校生で行いました。警察署の方から、実際にありそうな事例も見せていただきました。
最近だと、特殊詐欺とか闇バイトなんかを耳にしますね。そういう犯罪にも関わっているのがスマホです。
そんな怖いことに関わることはないですか?3年生には「アマゾンギフトコード」の話もしました。意外と身近にあるかもしれませんよ。
タブレットも全員、持ち帰ることになります。そこから、タブレットやスマホの依存症も心配です。
お互いに本音では眠いんだけど「やめよう」って言うと嫌われるから言えない。食事中にも手放せないなんていう人もいます。それはもう病気です。
そうならないようにブレーキをかけられるのは自分しかいません。
家族でルールを決める、自分でルールを決めてみんなに知らせる、友達とルールを決める。そうやって、スマホやタブレットから距離を置きましょう。
ここで怖いのは、最近できた知り合いです。たとえば塾で最近できた友達。前から知っている先輩です。
大して親しくもないのに、簡単にIDを交換して、それが友達や先輩からいつの間にか広がって、怖い先輩や知らない大人につながってしまう。そして被害にあう。実際に起っていることです。
スマホのせいで行きたい高校に行けなかったなんてならないように。自分の人生をSNSにつぶされてしまわないように、困ったらすぐに先生や親に話してください。
健康管理、交通事故防止、トラブル防止、この3つを意識して守ってください。
風邪で寝込んだ、交通事故で入院した、スマホの被害にあった、そんな暗い夏は嫌です。
部活に燃えた、宿題を計画通りに終わらせた、自分の進路に一歩近づけた、そう思える夏休みにしてください。
充実した顔の皆さんにまた会えるように期待しています。
学級担任と生徒指導主事の話のちがいについて
学級担任と生徒指導主事を担当すると、どうしてもクラスで話すことと全校生に話すことがかぶりがちで困ります。
あえて言えば、クラスではより具体的で、個別的だということでしょうか。生徒の名前を挙げて話しても、そこまで信頼関係は崩れません。
全校集会で名前を出す場合には、その生徒との関係性や学校の雰囲気にもよりますが十分配慮しなくてはいけません。必要があると判断すれば、あらかじめ「今日の集会で、○○について話すとき、△△さんの名前を出したいんだけど、いいかな?」と本人に確認しておきます。
学級担任であれば一度に話すのではなく、小分けにして話していくことも有効です。のこり4週間、頑張っていきましょう。