【初任研】39「学級活動の授業研究」へのコメント

 初任者研修

初任研担当として、初任者の先生方の報告書にコメントを書いています。

指導の先生とのやり取りや、教室での実践を通して、皆さんが日々たくさんの学びを積み重ねている様子に、励まされる思いです。

この記事では、報告書には書ききれないような視点から、わたし自身の経験も交えてメッセージをお届けしています。

少し立ち止まって考えたいとき、ふとヒントが欲しくなったときに、気軽に読んでいただけたらうれしいです。

 

「学級活動の授業研究」へのコメント

研究授業で多くの先生方に見られていることで、いつもより授業がスムーズに進んでしまう。研究事業あるあるかもしれません。どんまいです。

キャリア教育のスタートとして時期的にもよいと思います。今後の展開も考えてみてください。

口先だけにさせず、具体的な行動レベルに落とし込むことは、道徳や防災などと同じく大切なことですね。

先生の自己開示を生かして、ワークシートを工夫するとか、教材研究を深めていってください。

   

コメントの意図を解説します

研究授業は、初任者にとってとても緊張する場面です。

多くの先生方に見られることで、普段の調子が出なかったり、逆に張り切りすぎてテンポが早くなったりもします。

生徒もふだんは盛り上がったり脱線したりするのに、研究授業で見られていると思うと、緊張するのか口数が減ったりします。

たいていは先生の緊張が伝播しているせいです。生徒はむしろ先生のために頑張ろうと思っているのです。次の時間には、感謝の気持ちを伝えましょう。「このあいだはありがとう」です。

  

教育的意義の理解

「キャリア教育のスタートとして時期的にもよい」というコメントには、授業を年間指導計画の中で位置づける視点を持たせたいという狙いがあります。

初任者はどうしても「今日の授業がうまくいったか」に意識が向きがちですが、実際には「この単元をなぜ今行うのか」「次の学級活動につなげるには何を残すのか」という見通しが大切です。

つまり、授業を“点”ではなく“線”でとらえる力を身に着けてほしいと思います。

 

行動化への発展

学級活動では、「話し合って終わり」になりやすい傾向があります。

そこで「口先だけにさせず、具体的な行動レベルに落とし込む」という指摘を入れました。

考えたことを行動につなげる――これはキャリア教育だけでなく、道徳、防災、福祉など、どの領域でも共通する教育の基本です。

「知っている」「わかっている」を超えて、「やってみる」「続ける」への一歩を促したいと思います。

 

教師の人間性の活用

最後の「自己開示を生かして」という助言は、初任者に自分の人間性を授業に生かす勇気を持ってほしいという思いからです。

自分の体験や価値観を、教材やワークシートに反映させることで、授業はぐっと温かく、リアルになります。

わたしも昔は生徒の前でカッコつけたいと思っていましたが、そうではありません。

生徒に響くのは、生身の先生の「笑える失敗談」や「鋭い気付き」や「熱い思い」です。

技術的な工夫も大切ですが、「あなた自身が語る授業」こそが、生徒の心に残る。そんな応援の気持ちが込められています。