【初任研】40「総合的な学習の時間の意義」へのコメント

 初任者研修

初任研担当として、初任者の先生方の報告書にコメントを書いています。

指導の先生とのやり取りや、教室での実践を通して、皆さんが日々たくさんの学びを積み重ねている様子に、励まされる思いです。

この記事では、報告書には書ききれないような視点から、わたし自身の経験も交えてメッセージをお届けしています。

少し立ち止まって考えたいとき、ふとヒントが欲しくなったときに、気軽に読んでいただけたらうれしいです。

「総合的な学習の時間の意義」へのコメント

探究的・・・深く掘り下げていく。
横断的・・・横に押し広げて行く。
というイメージですが、先生はどんなイメージを持ちますか?

生徒が自ら気づくのが一番ですが、先生の方から、「この課題って、あの授業と関わっているね。」「これは○○で習ったあれが使えそうだね。」「これは○○で学んだことが使えないかな?」などとヒントをあげられるといいですね。

先生が探究的、教科横断的な見方をして、生徒が学んでいるさまざまな教科の内容や学習スキルを知っておくようにしましょう。

総合は先生がすべてわかっていなくても、共に学ぼうとする姿勢が大切です。高校でも「総合的な探究の時間」が必修になりました。中学校でもしっかりやらせていきたいですね。

 

コメントの背景を説明します

探究と横断の「イメージ」を共有する

コメントの冒頭では、「探究的=深く掘り下げる」「横断的=横に押し広げる」という説明を添えています。

抽象的に捉えがちな「探究的」「横断的」という言葉を、具体的なイメージに置き換えて理解してほしいと思います。

わたしは理科教員だからなのか、言葉の定義が気になってしまいます。同じ辞書を持っていないと議論が上っ面になることがあります。

こういったよく出てくる教育用語は、自分なりに説明できるようにしておくといいと思います。

 

教師の「つなぎ言葉」が生徒の気づきを生む

「この課題って、あの授業と関わっているね」
「○○で習ったことが使えそうだね」
このような声かけ例が出てくるのは、生徒の気づきを支える教師の役割を伝えたいからです。

総合的な学習の時間では、生徒が主体的に気づき、つなげ、広げていくことが理想です。
しかし、現実には多くの生徒が「どこから考えればいいの?」と戸惑います。だからこそ、教師が「関連付ける視点」をそっと提示します。これは「教える」ではなく、「気づかせる」指導です。

そこで「あっ」と言ってくれた生徒のこともすくい上げられるといいですね。言葉のキャッチボールが始まり、学びへと入っていきます。最初に拾われるボールを転がすのは、さりげない先生です。

 

教師自身も教科を越えて学ぶ

「先生が探究的、教科横断的な見方をして…」という一文には、教師自身が学び続ける姿勢をもつ重要性が込められています。

総合の授業では、理科・社会・国語・美術など、さまざまな学びが交差します。そのためには、担当教科の枠を越えて「他教科の学びを知る」「スキルを共有する」姿勢が欠かせません。

つまり、「生徒に探究を求めるなら、教師も探究者になってほしい」ということです。

「先生がすべてわかっていなくても、共に学ぼうとする姿勢が大切」です。教師が「教える側」から「一緒に考える人」へと立ち位置を変えると、生徒も安心して探究に踏み出せます。

総合の本質である「共学」を象徴しています。総合は学び方を学ぶ時間です。その先生の姿勢は、生涯学び続ける力を育てる最良のモデルです。

そして、小学校の総合の焼き直しなどと揶揄されないように、高校へのバトンとしてつなげてほしいと思います。られるように、中学校でも本格的に「探究の力」を育てる必要があるというメッセージが込められています。