【講評】最初の生徒会総会で「生徒会員としての自覚」を持たせる話をする

生徒会総会のときに、「先生からのお話」や「講評」が入るときがあります。

生徒会活動の一環ですから、先生からの指導を仰ごうということでしょう。ただ生徒会活動は、生徒の自治活動であり、生徒の主体性を大切にしてあげる必要があります。

先生に言われたとおりにやるのでは、生徒の自治にはなりません。生徒会活動は責任感や課題発見力、課題解決力、合意形成力などの力を伸ばす大切な活動です。

いったいどんな話をするといいのでしょうか?

   

前期生徒会総会で話すことは「生徒会員としての自覚」をもたせることです。

わたしが話したことがある内容を原稿例として挙げてみます。

講評として、先生から話をさせていただきます。

はじめに質問します。このなかで、生徒会員の人は手を上げてください。

(そう言って見回します。たいていハッとして生徒会役員が手を挙げます。)

  

うん、そうですか。では先ほどの生徒会総会要項の予算のページを確かめてください。

収入の欄に、一人何百円、かける、全校生の人数が書いてあります。

つまり、生徒会費を支払っているみなさんが生徒会員なのですね。

分かりましたか? みなさんは毎月会費を払って生徒会活動をしているんです。お金を払って活動しているんです。

会費がどう使われているのか? 時間がどう使われているのか? 効率的にやっているか? 自分たちの仕事ばかり多くないか? 他の委員会は何の仕事をしているのか? 

それ以外のページも改めてよく見なくてはいけませんよ。

  

伝統を守り、革新を求めていく。自分たちでよく話し合う。今年の生徒会スローガンを確かめておきましょう。それを実行していきましょう。

先生が好きな名言を3つ紹介します。

一つは実業家のデイル・ドーデン。彼は「試してみることに失敗はない」と言いました。

もう一つはエジソン。「わたしは失敗したことがない。ただ1万通りのうまくいかない方法を発見しただけだ」と言いました。

最後は大谷翔平です。彼は「やりたいことは全部やる。失敗してもやらないよりマシだ」と言いました。

どうですか。

  

今回の総会で確認し合った委員会、部活動の活動目標を、一人ひとりが努力して、協力して、声を掛け合って、全校生で達成していってください。

そのためには、目標を具体的な行動に落とし込んでいくことが大切です。

そしてリーダーシップとフォロワーシップ、チームワークが大切になります。

みなさん一人ひとりが生徒会員の一人として、活躍してくれることを期待しています。

生徒会本部の皆さん、これまでの要項づくり、準備、リハーサル、今日の運営、ありがとうございました。よく頑張っていたと思います。みなさんの公約が実現できるように、先生たちも応援していきます。終わります。

  

一度話してしまうとネタバレするので頻繁には使えないかもしれませんが、確認してみると面白いと思います。

一年生はまず手を挙げません。生徒会というものの「意味」がわからないですからね。そして小学校で「児童会活動」をやめてしまったところも多いです。致し方ないです。

二年生、三年生に期待したいところですが、ほとんどの生徒が(え?先生、何言っているの?)という感じでキョロキョロと周りの様子を見ながら、手を挙げたり挙げなかったりします。そんななかで、生徒会役員は手を挙げます。

   

そうです。ほとんどの生徒が、生徒会イコール生徒会役員だと思っているのです。生徒会役員はリーダーとしての自覚をもって努力しています。各委員会の委員長や部活動の部長もその自覚があるでしょう。

しかし(同世代だけでつくる)組織において大切なのは、リーダーだけではありません。むしろその何倍も人数がいるリーダー以外の人間が、組織を左右するのです。リーダーについていく人のことをフォロワーと呼びます。

リーダーシップを育てるだけでなく、フォロワーシップも合わせて育てていくようにしましょう。それは組織の全体を見渡せる先生の役割でもあります。生徒を労うとともに、先生がたのことを労うのも忘れずに。