14年使った『Evernote』に期待していたことが叶わないので退会します。

 パソコン

今までいろいろ思うところもありつつ、Evernoteをずっと使ってきました。

登録日を確かめたところ、2011年9月29日となっていました。

14年間も使い続けるとは当時は思いもしませんでしたが、

Evernoteは、WordやExcelと同じくらい当たり前のアプリであり、Amazonプライムと同じくらいサブスクする価値があるサービスだと思っていました。

しかし、いよいよ辞める決断をしましたので、その記録を書いておこうと思います。

  

Evernoteの値上がり

Evernoteの値上がりのメールが来ていました。

私は年契約しているので、毎年更新月である1月に9300円を払っていました。

2023年までは毎年5200円、2016年までは毎年2700円でした。

値上がりの通知のたびに、倍々に増えています。

そして今回、17800円になりました。

  

高すぎます。これはさすがに潮時だなと思った次第です。

どこまで値上がっていくのか、それに見合うだけの機能向上なのか、検討した結果、やっぱり退会することにしました。

Evernoteの経営については、ときどきニュースを聞いていました。

2022年にはイタリアのBending Spoons社に買収されましたし、Evernote日本法人は2024年4月に解散したという話も知っています。

それでも、Evernoteの開発者の話では「これからAIを取り入れていくから!」ということだったので、その成果を期待していましたが、どうやら思っていた方向性と違うようです。

 

わたしが期待していたEvernote

わたしがEvernoteに期待していたAI機能は、2つあります。

AIによるツェッテルカステン

1つは、ツェッテルカステンのようにノートリンクが繋がっていくこと。

「これと関連する内容がこのノートにも書いてありますよ」とか、「ここにこのノートをつなげると意外と面白いかもしれませんよ」とか、探しておいてくれる、提案してくれる、そういう秘書的なAI機能でした。

昔は、インターネットで検索したときに、「関連するノート」なんて言って、画面の右側に3つくらい候補が表示されていました。

(あれすでに調べたことあったのか)なんてことがあったり、(え?これとなんか関係あるかな?あ、でも確かに面白いかも)と、意外なノートを提案してくれたりしていました。

  

あの機能がいつの間にかなくなってしまったので、ぜひ復活してくれることを期待していました。あれこそノートを書きためる、Webページを保存しておく意味だと思えました。

当時はどうやって実現しているのかは分かりませんでしたが、とてもAI的な機能だと思います。

(下は倉下さんの2013年11月30日の記事です。確かにあった。夢じゃなかった。)

R-style
倉下忠憲による、知的生産やライフハックをテーマにしたブログ。

  

今はデジタル的なツェッテルカステンとして、複数のノートをマージしたり、ノートリンクを貼ったり、ノートリンクの目次ページを作ったりして、自力でやらなくてはいけません。

それもいいのですが、それは第1の脳の働きです。第2の脳として、Evernoteにもやってほしいと思っていました。

今回の値上げでも、この技術は実現しませんでした。

  

EvernoteによるNotebookLM

もう1つ期待していたことは、GoogleのNotebookLMのように、保存しているノートを元にして質問への回答を生成してくれる機能です。

Google NotebookLMとは、Google Geminiを元にしつつ、ユーザーが自分でアップロードした情報をもとに分析・抽出・生成してくれる対話型生成AIです。

情報ソース(資料)には、PDFなどのテキスト、JPEGなどの画像、MP3などの音声、さらにはネット上のWebページやYoutubeのURLを指定できます。

生成してくれるものは、テキストだけではありません。面白いことに、2人の対話音声、マインドマップなんかでも返してくれます。

自分が提供する情報ソースしだいですが、より自分にマッチしたアウトプットが期待できます。

  

わたしもチョコチョコ使っていてNotebookLMが革命的なのは分かるのですが、いかんせん、そこにイチイチ情報を入れておかないといけないのは面倒です。

自分のこだわりの情報、たとえば自分のWebサイトや理科通信や進路通信などのまとまったコンテンツは保存しています。自分発信の情報だから管理しやすいのです。

しかし、ほかのWebサイトやPDFはどこまで保存しておけばいいのか、判断が難しい。ノートブックは100個作れますが、1つのノートブックに対して、参照する情報ソースの件数が50件という縛りが心許ないのです。(ここまで無料でできるのですから文句を言うなという感じですが)

しかあしですよ。もしこれがEvernoteでできたなら、つまり自分の興味・関心で溜め込んだ第2の脳の情報ソースに質問できたなら、相当自分好みの回答ができるはずです。

さらに「このノートブックとこのノートブックを参考にして回答を生成してください」とかできたなら、関係のないノイズを減らした回答が作られ、アウトプットの質はさらに上がるはずです。

私はこういうことを期待していたのです。

  

Evernoteを退会しました

以上2点を期待していたのです。

しかし実際には、AIによるノートの内容の要約であったり、誤字脱字の修正であったりして、期待していた方向性とは違いました。それらもAIの便利なところですが、私が求めていたものではなかったのです。

Evernoteには画像内の文字認識機能とか、PDFの中まで検索可能とか、魅力的な機能もあります。別サービスではなく内蔵されているメリットも分かります。

しかし、今まで使っていた機能を継続するために17800円支払うというのは、私には高い。(NotebookLMでも画像内の文字を認識することができます。)

  

意を決して、解約手続きに進みます。

Evernoteの嫌なところは、解約しようとするときに必死に喰い下がってくることです。

今回も「解約する」を選ぶと、「40%OFFにします」と提案してきました。そういうところがイヤです、だったら初めからその価格での提示をしてこいよ、と思います。

  

値上げ通知メールの最初から、「ほんとは17800円なので、新規の方には17800円で提供しますが、継続して利用してくださっている貴方には40%OFFで提供しますよ、これからもよろしくお願いします。」と言ってくれたら、まぁ続けようかと思うかもしれません。

しかし、止めると決断した人に、今さら「40%OFFにしますから~」は無駄なのです。

イラッとしながら、無事に解約できました。

  

データは無料アカウントのまま残されています。無料アカウントは端末1台に、ノートブック1つで50ノートという、EvernoteのEの字も感じられない制限があります。

これを使って魅力に感じて有料会員になる人はいるのか疑問です。

Evernoteの魅力って、どうやったら感じられるんだろう?会社はこれで魅力が伝わると思っているのでしょうか?まぁ止めると決めた私が心配することではないですね。ではまた!