初任研担当として、初任者研修の報告書へコメントを書いていました。
指導の先生からさまざまなことを教わったり、授業や学級で実践したりして、多くのことを学んでいると思います。
わたしからは別の視点でメッセージを伝えられたらなと思っていました。
指導の先生や初任者の先生が書いたことは書いてありませんので、ご了承ください。
【初任研】06「学級事務の進め方」へのコメント
入学式から卒業式までの3年間、始業式から終業式までの1年間、1学期、1ヶ月、今週、今日…。どこまで逆算して見通せるかが、教師としての力量の一つです。
学級事務を単なる事務作業と捉えず、生徒理解のチャンス、振り返り、見通しを立てるチャンスとして生かしてほしいと思います。
コメントの意図を解説します
教員1年目に何年生を経験するか、教員人生のサイクルを考えてみても大きい要素かもしれません。
1学年に入って一緒に成長していくのも充実感があっていいものです。2学年に入ると、1年生とのちがい、2年間でどれだけ成長するかを見ることができます。3学年に入ると、修学旅行や中体連、文化祭、入試などの中学校生活の集大成を見ることができます。
いずれにせよ、先生と言われる以上、先に生まれた者として、先を見通す目を養っておくことが求められます。
学級経営誌や生徒指導の記録簿、個人情報カードなど、さまざまな情報が集まってきますので、ぜひそれに情報を書き加えてながら、書かれている情報を辿っていってほしいと思います。
生徒の家の住所から、意外とご近所同士がいるのだと分かったりして、欠席のときに連絡係として頼りになるかもしれません。
家族構成を見ると年の離れた兄や姉がいること分かり、進路指導の際にモデルとして引き合いに出せます。
逆に小さな弟、妹がいるとわかれば、両親がそっちに向いてしまってさみしい思いをしていないか、あるいは子守りを任されて勉強や学校生活に支障が出ていないかと、その生徒を見る視点が変わってきたりします。
あるいは集金が滞っていることが分かり、準要保護の申請について事務さんと相談したり、生徒の様子をそれとなく観察して、注意深く声をかけようと対応を変えたりできます。
どうして事務仕事を教員がするのか、学級担任がそこまでやるのか。実はそれも、生徒理解の一助になるからです。面倒くさいとは思いますが、ぜひ事務をやりながら、生徒のことを考えてほしいと思います。