初任研担当として、初任者の先生方の報告書にコメントを書いています。
指導の先生とのやり取りや、教室での実践を通して、皆さんが日々たくさんの学びを積み重ねている様子に、励まされる思いです。
この記事では、報告書には書ききれないような視点から、わたし自身の経験も交えてメッセージをお届けしています。
少し立ち止まって考えたいとき、ふとヒントが欲しくなったときに、気軽に読んでいただけたらうれしいです。
「生徒指導の意義」へのコメント
今回の研修内容を具体的な実践にしていくことが大切です。
・自己決定の場をつくる。
・自己存在感が感じられることをする。
・共感的人間関係をつくる。
口で言うのは簡単ですが、日々の実践に落とし込まなくてはいけません。
私は悩みに悩んでアドラー心理学に行き着きました。正解はありません。先生の日々の努力が生徒指導への第一歩です。
コメントの背景
自分がどうして教師になったのかと問われれば、その理由の一つは「人間が一番おもしろい」と思ったからです。さまざまな商品やサービスが世の中にはありますが、結局一番おもしろいのは人間だよな。そのなかでも「中学生」という時代が一番おもしろいよな。と思ったからです。
自分が勉強している大枠は「人間理解」だと思います。
そのために、大学では河合隼雄先生の本をたくさん読みました。それから國分康隆先生の本もたくさん読みました。
心理学とカウンセリングから人間理解が始まっていきました。
現場に出てからは、コーチング、神経言語プログラミング(NLP)、ファシリテーションなども学びました。自己啓発本もいろいろと読みました。
自分で手帳(教師手帳)を作るようになってからは「夢に日付を」や「情報は1冊のノートにまとめなさい」、「7つの習慣」なども読みました。
生徒指導上の困難を抱えた子たちをクラスにもって、どうしていったらいいか行き詰まるようになって、出会ったのがアドラー心理学でした。「嫌われる勇気」「幸せになる勇気」は、紙の本もオーディオブックも買いました。
しかしどんなに本を読んでも、実践しなければ意味がありません。日々の自分の言動、行動にどう落とし込んでいくか、学級経営や生徒指導にどう活かしていくか。教師は評論家ではなく、実践者でなくてはいけません。